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記憶と記憶障害

慶応大学の夜間スクーリング、「脳とこころ」講座の最後の授業に出席しました。



今回は、記憶と記憶障害、認知症がテーマです。梅田聡先生は昨年末、NHKの「カラダのヒミツ」に出演して、記憶について話していました。人間の脳は経験したことを殆どすべて記憶していて、年齢と共に物忘れが激しくなるのは、思い出すことができにくくなることによるのだそうです。海馬の記憶を入力する機能は頑張っていますが、前頭前野の思い出す機能が衰えて効率よく思い出せなくなります。



前頭前野でも右脳と左脳では思い出し方が違います。右脳は自分の名前や家族や友達の顔など直感的で瞬時に思い出す機能、左脳は知識として整理された情報を思い出す時に働きます。

アルツハイマー認知症は脳に異質な物質が蓄積されて神経細胞を壊してしまうことが原因です。認知を発症する10数年前からアミロイドβ、その後にタウたんばく質が徐々に溜まっていき、軽度認知症(MRI)から認知症に進んでいきます。現在、慶応病院の脳ドックでhアミロイドβの溜まり具合を調べることもできるそうです。ただ、これで10年後に認知症になることが分かったとして、嬉しいのかどうかは微妙です。

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OFCは社会的な行動を担う

網膜の裏側にある眼窩前頭野(OFC)は情動脳である大脳辺縁系と、知性の脳である前頭前野をつなぐ働きをしています。つまり、情動の源である大脳辺縁系の偏桃体が喚起した情動を制御し、偏桃体からの要求を抑制する働きをするのです。周囲の状況を的確に解釈し、内的及び外的経験に照らし合わせて、意思決定を行なうために大切な部位です。



OFCが損傷すると、人格が変わり、利己的で感情的で他人や社会への共感を感じなくなります。平気でうそをつき、借金、浪費、犯罪に走ることが多くなります。これを社会病質と呼び、他人の痛みを感じることがなく、他者に暴力的な反応をしても罪の意識を感じず、同じ犯罪を繰り返し行う行動傾向を指します。



極端には、サイコパスという反社会性人格障害などと呼ばれる極めて特殊な人格を持つ場合があります。サイコパスは良心や善意を持たず、自分だけの利益や興味のために他人や社会を利用する存在として共感や同情を感じないで行動する人間です。異常な犯罪者、冷酷な支配者のイメージです。

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DLPFCは遂行機能を担う

DLPFC(背外側前頭前野)は目的を達成するために最も効率よい行動する判断を行います。



これを遂行機能といい、4つに要素からなります。
1.抑制
 過去の苦い想い出を思い出さないようにする
2.認知柔軟性/構えの変換
 状況の変化に柔軟に対応する
3.作動記憶
 行動に必要な情報を一時的に記憶する
4.行為のモニタリング
 冷静に客観的に自分を見つめ直す

「脳内にあるDLPFC(背外側前頭前野)と呼ばれる人間の判断や意欲などを司っている部分は、脳内で作られた『痛い』というシグナルを鎮める役割を果たします。慢性腰痛を抱える患者の脳は、この部分の体積が減っていた(小さくなっていた)のです。これによって脳の構造の変化と痛みが関係していることがわかりました」

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島皮質

島皮質は側頭葉のひだの隠された脳の奥にあります。もともとは表面にあったものが、脳の進化で奥に埋もれてしまった古い脳と言えます。従って、本能的な無意識の機能に関わっています。



恐怖、嫌悪感、怒りなどの否定的感情を、見たり聞いたり感じたり思い出したとき島皮質が活動し、「痛みの中枢」と言われてしました。痛そうな場面を見ただけで痛いと感じたり、蕁麻疹の写真を見てもぞもぞする感覚は島皮質によるものです。

島皮質は視覚情報と身体反応(心拍、血圧、発汗など)を同時にモニターして通常の状態から変化したかを監視して、何かが起きたOR起きるかもしれないと予測して感覚を刺激します。

針で顔を刺される写真を見て痛いと感じる感覚は、同姓どうしや同じ民族では強くなりますが、異なる民族やその人が罰を受けていると知ると弱まったり、逆に喜びに変わったりします。共感や同情、そして仲間はずれを嫌がる感覚にも島皮質は深く関係しています。

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危険を感知する扁桃体

食欲、性欲のような本能的行動とともに快・不快、喜怒哀楽のような情動として表出されるような心の働きには、主に大脳辺縁系 (limbic system)と呼ばれる、大脳の中でも系統発生的に古い領域が関与します。大脳辺縁系のうち海馬は主に記憶に関与し、扁桃体は情動に関わると大きく分けられますが、記憶のうちでも情動と強く関連した記憶には扁桃体が重要な役割を果たしています。

扁桃体では感覚情報が生存にとって有利であるかどうかの評価、価値判断がおこなわれます。この扁桃体での情動に関わる情報の処理結果は、まず自律神経機能とホルモン分泌の中枢である視床下部へ伝えられ、自律神経反応を引き起こして心臓の拍動が早くなり胃腸の動きも変化します。

恐怖を引き起こすような刺激を受けたときは、同時に扁桃体から中脳へ情報が伝達され、すくみ上がるといった行動が引き起こされます。更に、扁桃体からは、大脳の帯状回や海馬のような大脳辺縁系へ刺激が伝わり、長期的な記憶にも大きな影響を及ぼします。

扁桃体を損傷すると危険に対する感受性(恐怖の感情)が失われます。平気でクモやヘビを触ったり、危険そうな場所や人に近づいてしまいます。顔の表情による感情認識もほどんどできません。

逆に、極度の緊張に繰り返し晒されてトラウマを負った人は海馬や扁桃体が委縮してPTSDを発症します。攻撃に転じることも、逃走することすらできない状況にさらされ続けたとき、オピオイドが放出され、人は「感覚鈍麻」の状態になります。これによって、多大なストレス刺激の苦痛を軽減します。オピオイドがなおも放出され続けると、扁桃体が損傷します。扁桃体に損傷を受けた動物は、圧倒的な「恐怖」「苦痛」を前にしても、逃げません。

海馬は記憶をとりこむ重要な器官であり、このダメージによって、PTSD患者は記憶の取りこみに困難を生じるのではないかと推測されます。海馬と側頭葉を切除した人は「過去の記憶は思い出せるが、新しいことを憶えられない」という障害を負います。

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感情の科学

「脳とこころ」で教わった「感情」についてまとめておきます

「感情」を表す日本語の言葉の種類は少ないですが、英語では次のように分類される
1.Emotion(情動):刺激に対する一時的な反応、刺激がなくなれば反応はなくなる
2.Affect:身体から脳への反応、認知
3.Feeling(感情):本人だけしかわからない(主観的な)経験
4.Mood(気分):刺激と関係ない感情的状態、長く持続する

エクマンの基本6感情



人類に普遍的に共通する6つの感情、顔の表情から感情状態を認識できるし、逆に感情により自然と対応する表情になってしまう。進化論的に危険や障害から生き延びるための生物的な反応を反映している。

1.怒り:テリトリやメスを取り合う、威嚇の表情→眉をひそめる、口を尖らす
2.嫌悪:危険な状態から身を隠す
3.恐れ:危険な状態をよく見て対応する→目を見開く
4.喜び:予想外の結果に安堵→口元が開く、目を細める
5.悲しみ:大切なものを失う
6.驚き:状態の変化を知ろうとする

JamesLange説

刺激に対して身体の反応が先行し、変化を解釈して脳が感情をひきおこす。
刺激→感覚器官→身体反応→主観的感情
刺激に対して無意識に自律神経が心拍、体温、血圧、発汗などの身体反応する。これを解釈して感情をひきおこす。

「泣くから悲しい」、「口元に割り箸を挟んで話を聞いただけで嬉しい」

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人類移動動画

今日(12/20)の人類学の授業で紹介した人類移動シミュレーションの動画です



ヒトの祖先がアフリカを出て、新しい多様な環境へ適応しながら、世界中に広まりました。移住は人口増加による地域の人口過剰が原因しているとは考えられますが、周辺に一様に広がったというより、ある特定の方向に向けて旅をするように移動したように見えます。「何故、人類はこのような遥かなる旅をしたのか」について、EXCELのVBA(Visual Basic Macro)により、シミュレーションプログラムを作って考えてみました。

レレレのブログのシミュレーションで紹介した人類移動シミュレーションを動画にしてみました。人が増えすぎて飽和すると食料を食い尽くすため、許容度が減ると仮定した場合です。東側への広がりが波のように伝わっていく様子がわかります。

うまく動かないときは「最新の情報に更新」ボタンを押してみてください。

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修了報告書

修了報告書をやっと書上げることができました。



題目は「Y染色体DNAで知る、私のご先祖さま」で、新しい発見が相次ぐDNAを用いた分子人類学の進歩と成果を個人情報を交えてやさしく説明しようとしました。ちょっと、ハヤリの池上彰のセンを狙ってみましたが、どうでしょうか?

要約は次のとおりです。

Y染色体のDNAを調べることから、人類の起源はアフリカにあり、そこで進化したホモ・サピエンスが約10万年前から移動を始めて、世界中に広まったことが明らかになった。さらに、DNA検査は一般人でも受けることが可能となり、希望すればその人の(遠い)先祖や家系を辿ることができる。男性はY染色体で、女性はミトコンドリアのDNAでルーツを知ることができる。

本報告書では、DNAにより人類の進化の様子を知るとともに、自分と妻が実際にDNA検査を行うことで明らかになった自らの祖先とその道のりを報告したい。さらに、Y染色体の未来、男性の未来についても考察する。

まだ、一通り項目を埋めただけで完成度が伴っていないので、これからブラッシュアップをする必要があります。

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シミュレーション

レレレの祖先はアフリカから東南アジアを経由して、はるばる日本に辿りついたことは前に書きました。「何故、人類はこのような遥かなる旅をしたのか」をシミュレーションプログラムを作って考えてみました。


上はシミュレーション上の地図です。森や草原、海や山などがあり、それぞれ何人の人類を養えるかを0-100で設定しました。ここでは、草原(サバンナ)が原始人類発祥の地ですので100としています。赤い部分に最初の人(アダムとイブ)が現れたことにしました。

子供が生まれて次の世代になると、子供たちが元の場所と周辺に散らばっていきます。10世代後の広がり具合をグラフで示します。色は人口密度を示します。

A:無条件に広がっていった場合です。


B:条件のいい場所では繁殖率がいいと仮定した場合です。北側の森やジャングルではなく、東側の草原に広がっています。


C:更に、人が増えすぎて飽和すると食料を食い尽くすため、許容度が減ると仮定した場合です。東側への広がりが波のように伝わっていく様子がわかります。

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祖先の来た道のり

ナショナルジオグラフィックのDNA検査の結果、レレレのY染色体DNAのハプロタイプ(遺伝子変異タイプ)は「D2」、女房のミトコンドリアDNAのハプロタイプは「N9a」という結果がでました。ナショナルジオグラフィックのホームページでは祖先の辿った道のり、遺伝子変化の経過と分布などが説明されます。

Y染色体DNAのハプロタイプ「D2」は5万年前にアフリカからアラビア半島、インド、スリランカを海岸沿いに移動した「沿岸部族」に属し、3万年前に東南アジアで「D2」が発生して、沿岸を北上して日本に到達したようです。Y染色体の起源となるアダムからの変異が比較的少なく、アフリカを出た最初の人たちと遺伝的に比較的近い部類に入るようです。日本とチベットに特異的に分布しており、文献(1)によると沖縄人とアイヌに高頻度で見られます。移動の年代と分布の特異性からこの型が日本先住民である縄文人の子孫と考えられます・文献(2)。「初期には東アジアに広く分布していたものが、その後進出してきた部族に圧迫されて辺境の島国と山国に押し込められてしまった」との見方もあります。「平家の落ち武者」部落のようです。

女房のミトコンドリアDNA(mtDNA)のハプロタイプ「N」はアラビア半島を経由してアフリカを出た第一波の後の第二波として、ナイル川を遡りシナイ半島を通って中東、メソポタミアへ出ました。初期の人々はネアンデルタール人とも遭遇したようです。ハプロタイプ「N」は数千年の間、数と分布を増やしヨーロッパ、中東、インド、中央アジア、極東まで世界中に広がりました。ハプロタイプ「N」は多数の派生ハプロタイプが発生し、「N9a」は文献(3)によると約1.5年前に中央アジアで発生し北方ルートを通って東アジアから日本に入ってきたようです。古人骨の分析結果によるとN9aは縄文人に見られず、渡来系弥生人に見られることから渡来系弥生人の子孫と考えられます。

ナショナルジオグラフィック(ジェノグラフィック・プロジェクト)のDNA検査の紹介(1)と経過(3)は下記のホームページを参照してください。

(1) https://genographic.nationalgeographic.com/genographic/index.html
(2) https://genographic.nationalgeographic.com/genographic/journey.html
(3) http://www.yyk-inc.com/cp-bin/blog/index.php?cid=9

文献(1)「DNAから見た日本人(斉藤成也)」筑摩書房
文献(2)「Y染色体からみた日本人(中堀豊)」岩波書店
文献(3)「日本人になった祖先たち(篠田謙一)」NHKブックス

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コメント一覧

Honney | MAIL | URL | 2013/07/20 04:10 PM | 8fAC5nh. |

Kalyn | MAIL | URL | 2013/07/18 06:22 PM | 089YYPJY |

Rangle | MAIL | URL | 2013/07/10 09:10 PM | ygnjsiAQ |

Wimpy | MAIL | URL | 2013/07/10 09:10 PM | QHb47w9M |